「生きづらさからの大脱出part3~支援者がつながるために」実施報告

 2020年11月28日(土)13時30分~15時30分、「生きづらさからの大脱出Part3」を、あびこ市民活動ネットワークとあびこ市民活動ステーションとの協働事業として行いました。

 3回目となる今回は、不登校をテーマに、支援者がつながる必要性について課題提起することを目的に行いました。

 三密を避けるために定員50名で募集しましたが、会場の我孫子南近隣センター多目的ホールは満員になり、急きょZoomも併用することにしましたが、そちらにも20名が参加しました。

 遠藤美香さん(我孫子市教育研究所所長)の講演、悠々ホルンさん(子どものSOSソングライター)のトークと歌、トークセッションという構成内容でした。

 遠藤さんは、「不登校は子どもが学校に適応しないことではなく、学校が子どもに適応しない」状態であるといいます。「私は子どもファースト」と明言し、子どもを尊重していることが伝わる遠藤さんの話しぶりに、聞き手は心を動かされました。

 「子どもが学ぶことを楽しいと思える経験を義務教育の間にすることが大事」という指摘や、「学校に戻ることよりも、不登校の子ども達に何が必要なのかをトータルに考える」という指摘に、地域の大人としてもっとできることがあるのではないかと考えさせられました。

 悠々ホルンさんは、これまでに7,000人以上の生きづらさに悩む人達に対応してきた経験があります。その経験から、「不登校の子は怠けているのではなく、むしろ一日一日を頑張ってきた子」だといいます。そして、不登校を問題視する前に、それまでのプロセスを理解することで、「不登校の事実は変えられなくても解釈は変えられる」といいます。

 不登校は家族にも大きな影響を与えますが、「多くの場合、親が変わることで子どもが変わる」可能性が高いということです。「地域社会全体が親御さんを支える」ような体制ができれば、不登校が家族内に閉じ込められることが防げる可能性についても示してくれました。

 困難な状況にある時、「誰と出会うかが人生に大きな影響を与える」というホルンさんの言葉に、子ども応援団事業を出会いの機会につなげていきたいと思いました。

 講演に続くトークセッションでは、「切れ目のない支援体制をつくるために」というテーマで話し合いました。

 栗原祐子さん(あびこ市民活動ネットワーク、就労継続支援B型事業所みんなの広場「風」)をコーディネーターに、遠藤さん、ホルンさんの他、伴火穂さん(高校講師、社会福祉士)が加わりました。

 義務教育が終わり、高校になると生徒のそれまでの情報が学校に伝わらず、支援の切れ目ができるといいます。この切れ目をなくすことが、ひとつの課題となります。

 伴さんは、「大変なことになったときに助けてくれるケア(care)、キュア(cure)は進んできていて、我孫子市は制度としてある」が、「そこに行くほどではない、でも生きづらい、生きづらさをシェア(share)してくれる支援が薄い」ことを指摘してくれました。

 不登校になる前にシェアしてくれる人を地域に増やすことが今後の課題として見えてきました。

 参加者からは熱い感想やたくさんの質問が寄せられました。ありがとうございました。時間内に答え切れなかった質問への回答は、以下PDFファイルをご確認ください。

生きづらさからの大脱出.質問と回答.PDF

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