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竹で充実した時間を/住み良いまちづくり研究所【市民のチカラまつり2021取材】
- 2021/8/27
- あびこまち活フェス, 市民のチカラまつり2021

市民のチカラまつり2021は、昨年度に続きオンライン配信と展示がメインの開催となる。その中で「NPO法人住み良いまちづくり研究所」は何を行うのか、代表の米澤外喜夫さんにお話を伺った。
竹を通じた文化交流
「住み良いまちづくり研究所」は、我孫子市及び手賀沼周辺地域において、環境保全型社会の構築とそれを基礎としたまちづくりに貢献することを目的としたNPO法人である。その啓発活動の一環として、竹灯ろうや竹細工のワークショップなどを行っている。
今回の市民のチカラまつりでは、我孫子インフォメーションセンター(愛称:アビシルベ)で竹灯ろうづくりのデモンストレーション、竹灯ろうを始めとした竹製品の展示及び販売を行う予定だ。
またそれ以外にも、けやきプラザ2階のステージにて9月25日(土)14時から始まるフラダンスの舞台背景として、「住み良いまちづくり研究所」オリジナル竹灯ろうが雰囲気を盛り上げる予定だ。

日付:2021年9月25日(土)~26日(日)
時間:10:00~15:00
場所:我孫子インフォメーションセンター(アビシルベ)
内容:竹製品の展示及び販売、制作の実演
かつての必需品が不要物へ
住み良いまちづくり研究所では、ふだんは滝前不動の竹林整備とその際に伐採した竹の有効活用として竹製品の制作を行っている。日本人にとって竹は馴染み深いもので、強靭でしなやかであることに加え抗菌性もある。竹は昭和以前まで農民の生活の必需品であった。
「プラスチック製品の需要の増加と農家の高齢化に伴い竹林は管理しきれなくなり、かつて農民の生活を支えていた竹林は不要な物になってしまった」と米澤さんは語る。近年竹製品を町中で見かけることは少ない。ホームセンターで売られている竹馬ですら、今は竹ではなくプラスチックで作られている。
「本来は竹と竹の間で傘を差せるぐらいが理想だが、整備をしないことで竹はどんどん増え続け地面に光が届かなくなり他の植物の植生が難しくなる」という。竹は地下茎で無性生殖を行うため、定期的に整備をしなければあっという間に竹林が広がってしまう。
「住みよいまちづくり研究所」では広がりすぎた竹林を整備すると同時に、竹灯ろうや竹細工を作ったり竹林でイベントを行ったりすることで、多くの人に竹製品への興味を持ってもらい、竹の有効活用のしかたを提案している。その甲斐あって、竹林整備の2年後から始めた滝前不動でのタケノコ掘りの催しは、現在ではもう筍が掘れないほど人が集まる人気企画になった。

持続可能な社会を目指して
「住み良いまちづくり研究所」では、は持続可能な社会を目指し、竹のポテンシャルを活かした製品を追求し続けている。
そんな中、新しく開発された竹製品に「竹炭」がある。竹炭は空気や水の浄化に使えるほか、土を混ぜると土を活性化させる上、最終的に土に帰るため環境に優しい。
そしてこのような竹製品のアイデアは米澤さん一人ではなく、会員同士で意見を出し合って決めているという。気軽に意見を言い合える環境はこの研究所の魅力の一つだ。現在会員は50人を超え、30~40代の若い会員も増えてきている。
会場のアビシルベは、我孫子駅南口から徒歩2分ほどで行きやすい。竹の魅力を追求する住み良いまちづくり研究所のメンバーに実際に会える機会として、気軽に足を運んでみてはいかがだろうか。
取材・執筆 工藤亜佳利(インターン生)
▼NPO法人 住み良いまちづくり研究所▼
https://sumiyoimachidukuri.studio.site
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