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コミュニティビジネスで広げた地域での出会いと活動
- 2024/3/26
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小田麻子さんは、大規模マンション「シティア」のコミュニティ活動のコーディネート、あびこショッピングプラザと地域をつなぐ子育てイベントの実施など、我孫子市の活性化に繋がる活動を展開してきました。最近では、健康を意識して添加物の摂取を減らし、極力薬に頼らない暮らしの提案も行っています。小田さんが進めてきた我孫子を活性化するコミュニティビジネスについて、お話を聞きました。
大規模マンション「シティア」の開発が始まった2000年頃、設計監修者である染谷正弘さんは、出かけなくても敷地内の共用部分で様々な活動が楽しめるマンションにしたいと考え、住民のコミュニティ生活を支援するコーディネーターを探していました。
当時、リクルート社で住宅情報誌の編集をしていた小田さんは、住宅の知識も豊富であり、我孫子に住む主婦でもあり、ぜひ手伝って欲しいと頼まれました。リクルートの仕事が忙しく断りましたが、何度も依頼を受け、「はい」と答えてしまいました。
シティアの仕事をするには法人化が必要となり地域に密着した事業を展開し、地域の課題や雇用の確保などに繋げる、コミュニティビジネスの会社であるヌック・コミュニケーションズを、2002年に設立しました。そして、「森のカフェ」の運営、お祭り、サークルの立ち上げ、子育て支援、朝市やフリマなどのイベント実施をしてきました。そのおかげで、シティアのコミュニティ活動は、今日に至るまで活発に行われています。
人から紹介され、あびこショッピングプラザを地域とつなげるコーディネーターとしても働くようになりました。今はインターネットで、簡単に物を買える世の中になりました。それでも、歩いて行ける範囲にある商業施設で買い物はもちろん、学んだり、体験したり、居場所として楽しめる場にしたいと思いました。あびこショッピングプラザと地域を連携して、更なる活性化を図りたいと、赤ちゃん連れのママが、ゆっくりご飯を食べながら交流できるイベント企画しています。
市民活動には関心がなかったけれど、ご縁があり塾と学童保育を目的とした「テラスあびこ」が設立された時に関わり、その後に「テラス21」として障害者支援の活動に展開していきました。関わった活動が想定していなかった仕事につながり、展開があり、リクルート社にいたならば経験できないことができ、お金では買えないものをたくさんもらえたと小田さんは言います。
2022年には「日本植育食楽協会」を設立し、植物と食物の恵みを採り入れ、添加物などを極力減らした暮らしの提案なども行っています。先進国では認知症や癌が減っているのに、日本はなぜ増えているのか、疑問に思っているそうです。最近は薬や医者に頼らずに元気に生きていける暮らし方を常に考え、自ら添加物のない味噌やパン作りのセミナーに参加し、それらを伝える活動にも取り組んでいます。
オーガニック給食にも関心があります。我孫子市内には無農薬や減農薬で作られた野菜作りに取り組んでいる農家もあり、安全な食材を食べて子どもたちの健康を守っていく活動もしたいとのことでした。
チャレンジ精神が豊富で、とりあえず「はい」がモットーの小田さん。コミュニティビジネスで起業したおかげで色々な人に出会い、貴重な経験が出来たと感じています。「若い頃には想定していなかった仕事を色々経験し、自分も成長させてもらい、恵まれた仕事人生です」と小田さんは語ってくれました。
(取材・文/まち活ライター 佐々木二千翔)