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【まち活人財たからばこ】新保美恵子さんにインタビュー
- 2024/3/12
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まちづくり協議会の仕組みを通して、 地域住民の役に立つ活動をしたい
新保美恵子さんは、32年前の子育て真っ最中の時に、埼玉県から我孫子市に引っ越してきました。以来、あびこ子ども劇場、あびこ子どもネットワークなど、子育てに関わる活動を中心に行ってきました。その過程で出会ったまちづくり協議会という仕組みを活かし、「地域住民の役に立ちたい」との思いで活動しています。新保さんに、我孫子南まちづくり協議会に関わるようになったきっかけや、活動について話を聞きました。
我孫子南まちづくり協議会に携わるきっかけ
「子ども劇場」は、1960年代に福岡市から始まり、文化・芸術や遊びの体験を通じ子どもと大人がともに育ち合える地域をつくっていこうと全国に波及した市民活動です。新保さんは、2000年頃にあびこ子ども劇場の会員になり、親子で生の舞台鑑賞、異年齢での自然体験や集団遊びなどの活動を母親たちの自主運営で行っていました。
子ども劇場の活動の中で近隣センターを使うことが多く、我孫子南地区でまちづくり協議会が発足すると聞いた時に、あびこ子ども劇場での経験を生かし、こども向けの舞台などをぜひ企画したいと思ったことが、我孫子南まちづくり協議会に携わるきっかけでした。
我孫子南まちづくり協議会、こども向けのイベント
2003年から、管理・運営に携わり、現在2回目の会長職を務めています。新保さんの子育ての経験から、こども向けのイベントには力を入れて企画してきました。「子育ては大変ですが、母親ならその大変さは当たり前と思われがちで、報われることは少ない。母親だって、家族や周囲に対する優しさは、無限に湧いてくるものではなく、ケアする母親自身も誰かにいたわられ、ケアしてもらう必要があると思います」と新保さんは話します。
未就園児対象の子育ての居場所「マミーズほっとカフェ」は、2007年から、約3年間、月1回運営していました。大人向け企画が多かったため、こども向けの企画もぜひやりたいと提案し、実現しました。お母さん達が、安全な場所でこどもを遊ばせながら、ボランティアスタッフにコーヒーや紅茶を無料でサービスしてもらい、ゆったりくつろげる場所になりました。その後、乳幼児親子向け企画を提案する人も現れ、0歳児親子のひよこサロンも実現しました。
現在は、第3木曜日に「どんぐりランド」、12月には「JOY! JOY! クリスマス」(JOY! JOY!クリスマス実行委員会共催)を開催し、大勢の親子が参加しています。その他「キッズ伝統芸能体験 箏曲(こと)」(文化庁補助金事業)を実施、小学生がプロの演奏家から箏を学び、毎年11月開催の南まち協フェスティバルで演奏を発表する事業を9年間続けています。
人と人とのつながりが大切
まちづくり協議会は、1987年に策定された「我孫子市新総合計画」に基づいて、10の地域に作られました。地域住民がメンバーとなってまちづくり協議会を組織し、市が建てた近隣センターを拠点に、その管理、運営と地域住民の親睦交流の事業を企画します。
新保さんは、地域の親睦と課題解決を行うために「この仕組みがとても有意義で、良い仕組み。それを活用し、地域住民の役に立つことをしたい」と話します。「地域で暮らしていて困ることがでてきたとき、いろいろな人とつながっていることが解決につながるのではないか。人と人とのつながりを広げていくには自治会活動や文化活動が大切だが、まちづくり協議会も、知り合いを広げ、活動を広げていくには大切と感じるので活動を続けている」と言います。
これからの活動
新保さんは、まちづくり協議会を通じて自治会同士のつながりを密にするとともに、自治会と市民活動団体をつなぎたいと考えています。その一つとして、自治会・民生委員児童委員との交流会では、防災をテーマに、我孫子南地区社会福祉協議会・あびこ市民活動ステーションと共催し、「我孫子SL災害ボランティアネットワーク」に講師を依頼して防災講座やポリ袋クッキング講習会を行いました。
「活動が長くなると、運営側の世代交代という課題はでてきますが、これからも地域住民の役に立つ活動をしていきたいです。自治会同士と市民団体同士のつながりが実現できれば、色々な活動ができるのではないかと思います」と新保さんは、笑顔で話します。
まちづくり協議会の仕組みを活かしながら、さまざまな世代が参加し、交流できる活動を行う新保さんの活動がこれからもとても楽しみです。
(取材・文/まち活ライター 東浦聡子)