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【まち活人財たからばこ】宮内俊郎さんにインタビュー
- 2023/3/10
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- まち活ライター, まち活人財たからばこ
音楽でみんなに笑顔をとどけたい
我孫子市在住の宮内俊郎さんは会社に勤めながら、我孫子市内の音楽イベントのプロデュースやバンド活動、ウクレレ講師などをしています。宮内さんの音楽活動の内容や音楽への思いをお聞きしました。
数々の音楽イベントをプロデュース
宮内さんは28年前、娘の誕生を機に我孫子に転居してきました。もともと学生時代からフォークソングが好きでバンド活動をしていました。40歳を過ぎた頃、娘、息子と一緒にファミリーコンサートを行ったことを機に音楽活動を再開したそうです。その後、色々なイベントで声をかけられ、自身の演奏やイベントのプロデュースをする機会が増え、音楽活動の輪を広げていきました。
宮内さんの音楽活動は大きく二つに分かれます。
一つ目は音楽イベントを企画、運営すること。
2007年に「我孫子手づくり散歩市」(現在は「我孫子アートな散歩市」)で、音楽を担当したのがはじまりでした。2日間で約20組が出演し、以来15年間毎年開催されており、音楽仲間と一緒に宮内さんは演出を担当してきました。
2011年の東日本大震災後は、何か自分にできることはないかと考え、地域の団体や仲間と協力しチャリティコンサートを開催しました。子どもにも震災について考えてほしいと、子どもも参加できる内容にしました。その催しは10年間毎年3月に開催されました。
音楽イベントは出演者への連絡、音響スタッフの手配や設備の調整など、細かい仕事を丁寧にこなす必要があります。苦労は多くありますが、お客さんの喜んでいる顔を見るとやってよかったと感じます。
二つ目はギターやウクレレの演奏活動です。
仲間3人とバンド「B-Chords」(ビコーズ)を組んでおり、「市民のチカラまつり」「東日本大震災チャリティイベント」はじめ、様々な近隣のイベントでステージに立っています。バンド名は我孫子の「孫子(びこ)」と音楽の「コード」を組み合わせてつけました。
その他にも10年前に始めたウクレレの演奏や講師も続けており、幅広く活動しています。
興味を持ったらまず行動
ある時facebookで、日本に住むウクライナ人のカテリーナさんが手にする民族楽器バンドゥーラを目にしました。弦楽器が好きな宮内さんは強く興味を抱き、すぐに神奈川県藤沢市までカテリーナさんのライブを観に行きました。そしてライブ後、カテリーナさんと話をする機会があり、別の素敵なホールで演奏してみませんかとカテリーナさんを誘いました。
バンドゥーラの音が一番きれいに聞こえる場所だと宮内さんが考える、茨城県石岡市にある「ギター文化館」で、カテリーナさんのコンサートが実現しました。そのコンサートから帰る電車の中でカテリーナさんから「森で演奏したいがどこかいい場所はないだろうか」と相談されました。それなら自然豊かな我孫子がうってつけと、宮内さんは根戸城址でのイベントや「市民のチカラまつり」などにカテリーナさんを招き、地域の音楽家達にも参加してもらい一緒にコンサートを開きました。毎回コンサートは大盛況です。
音楽活動を続ける理由
「音楽はだれにとってもわかりやすい。しかも、伝わるのが早く、反応もすぐ返ってくる。お客さんが楽しむだけでなく、演奏者も達成感を得ることができる」と宮内さんは話します。
また、以前手賀沼のほとりで森山直太朗の「夏の終わり」を演奏したときに、我孫子の自然は音楽を楽しむのにぴったりの環境だと強く感じたことも、我孫子で音楽活動を続ける理由のひとつです。外を歩いていると、音楽がふと聞こえてくる、屋外で音楽を気軽に聴くことができる場所や機会がたくさんある、そんな音楽が日常にとけ込んでいる町が、宮内さんの理想です。
今後は自身の演奏活動を続けながら、若い人に自分が今行っているイベントのプロデュースの仕事を受け継いでもらいたいそうです。
「気持ちの温かい方々が積極的に参画してくださるので、いつもありがたく感じると共に、爽やかな交流が生まれるたび、我孫子は素敵な街だなと思います。これからも、お客さんと演奏者がひとつになって楽しめる音楽を届けていきたい」と宮内さんは話してくれました。
(取材・文/外園 若菜)