この記事を見てくださっているみなさんの中には、「学び」に関して悩みを持っている方がいるのではないでしょうか。
学生の方であれば、「学校の授業の内容が分からない」、「自習をする場所が無い」、「宿題をやるのがぎりぎりになってしまう」、「塾には行きたくないが、分からない問題を教えてくれる人が欲しい」など、学生でない方であれば、「学び直しがしたい」、「資格試験の勉強をしたいが、家だとやる気が出ない」、「パソコン入力の仕方を教えてもらいたい」、「外国語を学びたい」などの悩み、希望があると思います。
こういったすべての悩みを解決し、希望を叶える場所が、我孫子市にあるのはご存知でしょうか。それが、今回紹介する「あびこプラス・ワン」、「ふさ子ども学習室」です。
小中学生に特化しているのが、布佐・新木地域を中心に6教室がある「ふさ子ども学習室」、小中学生以外の方も対象としているのが、我孫子駅前、湖北、新木地域を中心に5教室がある「あびこプラス・ワン」です。あなたが通いやすい教室を自由に選ぶことができます。
スタッフの皆さんはあなたたちが来てくれることを楽しみにしています。 どなたでも気軽に、教室を訪れてみてください。
「あびこプラス・ワン」ってどんなところ?
そもそも、自主夜間中学って何だろう?
- 様々な事情から、義務教育未修了のまま学齢を超過した方々や、本国で義務教育を修了していない外国籍の方々などの就学の機会を設けている、民間の夜間中学
- 「学校」として認められているわけではないため、中学校の卒業資格は得られないが、学び直しをしたい方や外国人の方など、広い方々が学べる場所
自主夜間中学あびこプラス・ワンの代表を務めていらっしゃる、相澤裕寿様にお話を伺いました。
取材メモと合わせて、ぜひご覧ください。
参照:北海道教育委員会HP>学校教育局義務教育課>中学校夜間学級
アミの取材メモ①:設立の裏話(括弧内は相澤さんのお言葉)
- 相澤さんは元々高校教員で、英語を教えていらっしゃった
- ご退職後、教員の経験を生かして何かしたいと考えられた
「最初は、塾を開こうかと思っていました。ですがそんな時、ちょうど柏の自主夜間中学のスタッフ募集のチラシを見つけました。勉強が苦手な子を助けたいという思いもあったので、スタッフになることを決めました。」 - 歴史的には、自主夜間中学は、戦争などの影響で学校に通えなかった高齢者を対象にしていた
「柏の自主夜間中学のスタッフの中には我孫子から来ている人もいたので、我孫子にも自主夜間中学があればいいな、という話になり、2013年に我孫子に作ることにしました。当初は、歴史的な背景に倣って高校を中退した人を対象に、という話でしたが、小中学生も対象にしようということになり、現在のプラス・ワンが出来上がりました。」 - 現在、あびこプラス・ワンの利用者の約3分の2は小中学生
- 外国の方も利用されている
「2013年に設立してから、10年間、つまり2023年までに6つの教室を作ろう、と趣旨の10年計画を立てています。来年の4月には新木に新たに教室ができる予定で(2022年4月に開校しました)、最後にはつくし野・久寺家にも開校しようと考えています」
あびこプラス・ワンは、「身近に行ける教室をたくさん作ろう」、「地域の中でちょっと立ち寄れる場所」という方針だそうで、その方針が10年計画にも現れています。学びたい気持ちを持つ皆さんにとっても、気軽に訪れられる場所であるはずです。
アミの取材メモ②:「一人でも来てくれる人が居れば」
私が教室を見学させていた時、ちょうどコロナの感染拡大が落ち着いてからすぐの開校であったというタイミングもあり、来た生徒さんは1人でした。
しかし、来た生徒は1人だけにもかかわらず、当日いらっしゃったスタッフの方は皆さん最後まで残り、焦ったり責めたりする様子もなく一人の生徒さんを見守っていました。
「私たちは一人でも来てくれる人が居れば教室を開けて待っています」
これは相澤さんのお言葉です。
「興味があるけれど、一人で行くのが緊張する」、「誰もいなかったらどうしよう」、「私が行っても大丈夫かな」
こういった心配をする必要は全くありません。スタッフの皆さんは、あなたたちが来ることを楽しみに待っています!学びの意欲がある方は、ぜひ一度、足を運んでみてください。
アミの取材メモ③:「見守り支援」
―あびこプラス・ワンの支援の特徴として、「見守り」というものがあります。塾などのような積極的指導ではなく、「見守り」という形を採っている背景について、相澤さんからお話を頂きました。
「日本の教育は、偏差値により決められた学力競争や、単位認定による学年進級など、学力至上主義的な、制度的なところがあると思います。しかし、勉強とはもっと広く、自由なものであるべきであると思います。そこで、あびこプラス・ワンでは、学力をつけることを目的にするのではなく、もっと自由に学べる場を目指したい、と考えました。そういった背景で、見守り、伴走という形の支援を行っています。」
―そのためプラス・ワンでは、スタッフの方は積極的に教えるのではなく、そばにいて寄り添うことを重要視しているそうです。(もちろん、質問や教えてほしいことがあれば応じます。) 自由な学びを求める場であるため、宿題を出したり、生徒の方自身の教材を持ってきてもらったりという形をとっているのです。
「そういった方針なのですが、スタッフを希望される方の中には、『教えたい』と思って来られる方も多いです。それが間違いだとは思いませんが、『教えたい』というのは教える側の自己満足ではないかと感じます。そのため、塾の先生のように教えることを目的としてスタッフをやりたいと考えている方には合わないかもしれません。」
相澤さんからのメッセージ
日本の子どもたちの学びは、その前に学校や親の期待や願いが強く、いろいろな問題が噴出しています。強制的であったり、一人一人の子どもの関心を高めることや自発性が配慮されているとは限らず、成績と競争に目を奪われているように見えます。最近は文科省まで国や行政による教育の責任を家庭に転嫁し、「格差」を拡大させています。
プラス・ワンの生徒さんの中には、自分の興味や関心に独特の発想を見せてくれる子もいて驚かされます。またそれ以前に「分からない」とか「できない」事があって、親に連れられて来る子も多くいます。私は訪ねてくることがすでにスタートに立っていると考え教室で待っています。そうして私たちも学んでいます。
また不登校や、不登校経験者であったり、障がいや様々な理由で高校を卒業できなかった青年たちがいます。又他人とのコミュニケーションや外出が思うようにできないで、家で悶々としている人もいます。そう言う社会への自立を前に苦労している皆さんへの一歩となるようなお手伝いがどうしたらできるのか考えています。
我孫子自主夜間中学 あびこプラス・ワン
所在地 | 【我孫子けやき教室】 〒270-1151千葉県我孫子市本町3丁目1-2 けやきプラザ(8, 10,11階) 【湖北駅前教室(第2教室)】 〒270-1122 千葉県我孫子市中里324 北口はるか(つくばね会施設) 【湖北台教室(第3教室)】 〒270-1132 千葉県我孫子市湖北台3丁目1-1 湖北台市民センター 【天王台教室(第4教室)】 〒270-1143 千葉県我孫子市天王台3丁目22-10 岩佐ビル2階 エール事業所内 【新木駅前教室(第5教室)】 〒270-1119 千葉県我孫子市南新木1丁目1-1 新木行政サービスセンター 会議室 |
開室日時 | 【我孫子けやき教室】毎週火曜日18時~20時 【湖北駅前教室(第2教室)】毎週金曜日18時~20時 【湖北台教室(第3教室)】毎週金曜日18時~20時 【天王台教室(第4教室)】毎週水曜日 17時~終了は自由 【新木駅前教室(第5教室)】 毎週木曜日 18時~20時 |
電話番号 | 090-4240-1975 |
FAX | 0471-69-1979 |
メールアドレス | aizy9242@yahoo.co.jp |
ホームページ | 我孫子自主夜間中学「あびこプラス・ワン」公式HP https://abikoplus.web.fc2.com/index.html |