就労継続支援B型事業所 みんなの広場「風」は、社会に出ることに対してためらいを感じる方や、障がいを持っている方たちが活躍できる場所をともに作り、一人一人を大切にした支援を行っていく場所です。
また、地域やまちづくりに貢献したいという気持ちを持つ皆さんにとっても、活躍できる場所が見つけられる場所です。
障がいを持った方、地域に貢献したい方、外に出ることをためらっている方、生きづらさや悩みを抱えた方、様々な方が集まり、風のように自由な交流を楽しむことができます。
ぜひ一度、みんなの広場「風」に足を運んでみませんか。
「みんなの広場『風』」ってどんなところ?
「みんなの広場『風』」で施設長を務めていらっしゃる栗原祐子さんにお話を伺いました。
取材メモと一緒に、ぜひご覧ください。
そもそも、就労継続支援B型事業所って何だろう?
就労継続支援事業所
- 就労を希望する障がいを持った方々のサポートを行う施設
- 就労機会の提供、就労に必要な能力を育てる訓練を行う
- A型、B型の2種類ある
A型→利用者と雇用契約が結ばれるため、最低賃金以上が支払われるが、その代わりにB型に比べ融通は比較的ききにくい
B型→利用者との雇用契約は結ばないため、賃金はA型に比べ低い傾向があるが、その代わり利用者が自分のペースで働きやすい
アミの取材メモ①:「風」で作られる野菜の秘密
「有機野菜作りに力を入れている背景」
野菜作りを始めるきっかけ:
- 畑での野菜作りは心も体も健康になる
- 作業が比較的わかりやすく、障がいを持っている方にとっても取り組みやすい
- 化学肥料や農薬を使わないで作る野菜は、野菜本来の育つ力と自然の力を十分に発揮して育つために細胞がしっかりしていた腐りにくく、野菜の風味や甘みを感じられる
→そんな野菜本来のおいしさを多くの人に味わって食べてもらいたいという思い
- よい野菜は良い土があって出来るもの。前施設長の時代から、畑を借りて何年も土づくりをしてきた
「『風』で作られた有機野菜の行方」
- 我孫子市のふるさと納税の返礼品
→野菜セットとして全国に
- キュウリやハヤトウリ、らっきょうは加工して漬物に
- よりみちサロンやまったりサロン、子ども食堂のお弁当やお菓子に
- バザーの会場で販売
- 施設内の食事に利用
アミの取材メモ②:設立に至った背景
就労継続支援B型事業所 みんなの広場「風」設立に至った背景
- 栗原さんは元々教員をされていた
- 教員を辞職されてから、地域の仲間と地域活動をされるように
- その後、心の相談員、市民活動支援課での仕事を経て、「生きづらさを抱えている人をface to faceで支援しながら、障がいを持った人と一緒に地域に貢献する活動をしたい」という思いから、(※)地域活動支援センター「風」(現在の「風」の前身)に職場を変えた
※地域活動支援センター
障がい者の方々に対し、創作的活動又は生産活動の機会の提供をし、社会との交流の促進を図るための施設
(障害者総合支援法第5条第25項より)
- 地域活動支援センターは、市の補助金が少なくて経営的に安定しないため、職員の賃金が安くボランティア的にしか関われず、専門的な支援ができないというデメリットがあった
「そこで、地域活動支援センターから就労継続支援B型事業所に形態を変え現在に至ります。その際には、山ほどの書類を書いたことを覚えています」(栗原さん)
Cafe風設立に至った背景
- 地域の方々と、直接にふれあい、自分達が育てた野菜やそれを加工したお菓子や漬物などを楽しんで貰えるような場所づくりをしたいという思いがあった
- 物作りだけでなく、接客業やお店づくりに関心のある利用者のニーズに応えたかった。
- コロナ禍の前は季節の行事やコンサート、一人住まいの高齢者のため美味しい朝ご飯会などを行っていた。聴覚障がい者の方の集まるデフサロン等も行う予定だった
- 今は、近々の課題である、子ども食堂と、ひきこもりの方のためのまったりサロンを行っている
アミの取材メモ③:
「子ども食堂」「まったりサロンいっぽ」を始めたいと考えた理由
子ども食堂を始めたいと考えた理由
我孫子という地域の特性:高齢者が多くいる中に、若い家族・世帯が隙間を埋めるように暮らしている
→若い家族が孤立しやすい
「そこで、若い子育て家族世帯同士や地域の人たちとの繋がりを持ってもらい、友達や相談する相手を見つけてもらえばと思って始めました。また、シングルマザーの家庭もあるので、子ども食堂がフードパントリーのような形で支援できればとも思っています」(栗原さん)
―実際に、私が子ども食堂のお手伝いに伺った際に、来ていた小学生のお子さんが、『最近転校してきたばかりだけど、子ども食堂に行ってお友達を作りに来た』と仰っていました。子ども食堂は、確かに子どもたちや、そのご家族が繋がれる場所となっています。
まったりサロンいっぽを始めたいと考えた理由
「これまでの経験を通して、人への支援をしようと考えるようになったことがきっかけです。具体的に言うと、ひきこもりの50代の方などのことで、ご本人だけでなく、そのご家族にも手を差し伸べたいと思いました」(栗原さん)
対象を15歳以上としている理由について
「中学生までは、不登校や、外に出ることにためらいを持つ方には、学校やその他の教育機関、地域では教育支援センター『かけはし』、『ひだまり』があります。ですが、15歳以上、特に、学校などのつながりがない18歳以上の方に対しては、受け皿がほとんどないのが現状です。その受け皿になるために、15歳以上という年齢設定にしました。」「民生児童委員の経験を通して地域の福祉について全体を見ると、本人や家族はとても苦しんでいるのに、誰からも何の支援もないというのがひきこもりの問題です。そうした方々や家族へどのような支援が出来るのかを、同じ問題意識を持っている地域の方々と一緒に考え、居場所を作っていきます。」(栗原さん)
栗原さんからのメッセージ
「みなさんを一人の人間として、敬意をもって接する」
みんなの広場「風」やCafe「風」には様々な人が訪れます。
障がいを持った方、高齢の方、外に出ることをためらっている方、生きづらさを抱えた方・・・
栗原さんは、利用者のみなさんとの関わり方で最も大切にしている考えとして、
「基本的な人権を尊重し、一人の人間として敬意をもって接する」
ということを挙げていらっしゃいました。
障がいを持っている方の中には、そのことで他人からの悪意の対象とされ、つらい経験をしてきた方もいらっしゃると思います。
ですが、そのような差別は一切あってはならないことだと、栗原さんは言います。
誰しも苦手なことはあり、その反対に得意なことも、必ずあります。
だからこそ、誰もが一人の人間として尊敬されるべきなのです。
みんなの広場「風」では、その得意なことを生かして、障がいを持ったみなさんが一人の人間として誇りを持って、自身を持って社会に出ていける力をつけていきます。
Cafe「風」での様々なイベントは、地域に貢献したいみなさんが、活躍できる場所を提供します。
また、まったりサロンや高齢者サロンは、地域のみなさんにとっての居場所になります。
みなさんがみんなの広場「風」に来るのを、楽しみに待っています。
就労継続支援B型事業所 みんなの広場「風」
所在地 | (久寺家事業所) 〒270-1163 千葉県我孫子市久寺家1-10-11 (cafe風) 〒270-1164 千葉県我孫子市つくし野3-22-2 |
問い合わせ受付時間 | まったりサロンいっぽ、Cafe風についてのお問い合わせ受付時間 13時半~17時(土・日・祝除く) |
電話番号 | (久寺家事業所) 04-7186-0728 (Cafe風) 04-7199-7355 |
FAX | 電話番号と同様 |
メール | minnanohirobakaze@sirius.ocn.ne.jp |
ホームページ | 障がい者福祉施設 みんなの広場「風」HP https://kaze-abiko.jimdofree.com/ |