かしわ地域若者サポートステーション(通称サポステ)は、
働くことに関して悩みを持つあなたを、
様々な方法でサポートし、
あなたが自信を持って社会に出ることが
できるようになる場です。
「働きたいけれど、いきなり仕事のことを考えるのは気が重い…」
「就職に向けて何をしたらいいのかわからない」
「働こうとは思っているけれど、外に出ることにまだためらいがある」
サポステは、そんな悩みを持った方にとって、必ず力になってくれる場所です。
まずは、あなたの持つ悩みについて共に向き合い、考え、そしてあなたが自分を肯定できるように様々な方法でサポートをします。
その上で、就労のプロフェッショナルとしてあなたに合った働き方を共に考え、あなたが社会で活躍できるような様々なスキルを身につけたり、就職活動に関して全般的な支援をしたりするのがサポステです。
職員の方は、皆さんの力になりたいという強い思いを持った方たちです。
働くことについて少しでも悩みを持っている方は、安心してぜひ一度相談に行ってみてください。
「かしわサポステ」ってどんなところ?
そもそも、サポステって何だろう?
地域若者サポートステーション、通称サポステは、全国177か所、千葉県には8箇所ある、厚生労働省委託の就労支援機関です。
(詳しくは、サポステ[地域若者サポートステーション]公式HP
https://saposute-net.mhlw.go.jp/ をご覧ください)
その中でも、この記事では「かしわサポステ」についてまとめてあります。
「かしわ地域若者サポートステーション」の職員3人(Aさん、Bさん、Cさん)の方々にお話を伺いました。
Cさんは、元々サポステを利用していた経験があり、実際に利用してみての体験談を話してくださいました。本記事は、
Ⅰ. Aさん、Bさんから伺ったサポステの概要
Ⅱ. Cさんのサポステ体験談
以上の構成となります。取材メモと一緒に、ご覧ください。
Ⅰ. Aさん、Bさんから伺ったサポステの概要
「かしわサポステ」ではどんなことができるの?
アミの取材メモ①:
―ハローワークとサポステの違いって?―
ハローワーク
- 職業紹介をする場所(就労以外の相談はしない)
- 若者ハローワークは3か月で正社員を目指す
- 就労のためのトレーニングはない
サポステ
- 半年から1年くらいで社会に出ることがおおよその目標であるが、それ以上の期間でもOK
- 職業適性検査を受けることができる
- 進路やコミュニケーション、人間関係の悩みも相談できます
- 就労のためのトレーニングも行う
- 地域性がある
→職業紹介だけ受けたいのであればハローワーク
就労に関して総合的な悩みがある場合はサポステ
を利用するとよい
「かしわサポステ」にはどんな人が来ているの?
アミの取材メモ②:
―悩める10代ほっとカフェの設立裏話-
ほっとカフェの設立に至った背景
- 元々、不登校の学生や離職後に引きこもってしまった人が悩みを相談できる居場所のようなものを作りたいという思いがあった
- しかし、サポステは就労支援が目的であるため、制度上学生は相談の対象にはできない
→就労支援の対象でない学生も利用できる居場所として、ほっとカフェの創設に至った
ほっとカフェを通して学生たちに望むこと、最終目的
- 学生たちのほっと一息つける居場所になってほしい
「不登校により心が病み、家族関係が上手くいかなくなってしまうと、家庭で子どもが息をつける場所が無くなってしまいます。そんな子どもや学生が息のつける場所を目指しています」(Aさん)
- 不登校に対する自責の念やしがらみから卒業してもらう
「不登校の経験は、学生時代だけでなく、30代になっても罪悪感や嫌な思い出としてその人の中に残り続けることが多いです。そうなってしまう前に、ほっとカフェで私たちが不登校は悪いことではないと伝えて、自分を肯定できるようになってほしいと思っています」(Aさん)
取材させていただいた際、実は私自身悩み事を抱えていました。Aさん、Bさんの温かいお人柄もあり、自然と私自身「この方たちに悩みについて聞いてほしい」と感じ、取材とは直接関係のないにもかかわらず私の悩みに対して真摯に相談に乗ってくださいました。相談させていただいた後は、心が晴れやかになって帰路に着いたことを今でも覚えています。
悩みを抱える学生の皆さんにとっても、かしわサポステの皆さんが、ほっとカフェで必ず力になってくださるはずです。
「かしわサポステ」のスタッフさんってどんな人?
- 年齢は35歳から72歳まで
- 社会人経験のある職員がほとんどを占めている
- 産業カウンセラー、キャリアコンサルタント、公認心理師、教員、精神保健福祉士など様々な専門資格を持った職員が多い
- 専門知識を持っているからこそ、就労だけでなく様々な生きづらさを抱えた方々への相談に的確に乗ることができる
- かつて当事者であった方、そのご家族であった方もいて、同じように悩んでいる人の役に立ちたいという思いからこの仕事に携わっている。
アミの取材メモ③
―職員の皆さんが心がけている利用者の方への対応―
就労支援に移る前に、まずは悩みの解決、元気になってもらうことから始める
- 本人が悩みについてどう感じているかを確認
- 悩みの原因について一緒に確認
→自分を肯定できるようになってもらう
「不登校について考えると、学校が合わないというだけで、決して悪いことではないんです。ですが、過去に不登校になったことについて罪悪感、自責の念を持っている人が多いです。そういった時、一緒に原因について考えて見ると、学校や家庭の環境であったり、ヤングケアラーであったり、体調の問題であったりと、本人のせいではないんですよね。これを一緒に考えることで、罪悪感を少しでも軽くして、自分を肯定できるようになってもらうようにしています」(Aさん)
- 利用者それぞれの個性を知ってもらう
「例えば、発達障がいやその傾向を持っている若者は、自分に対してマイナスの感情を抱いていることが多いですが、発達障がいというのは、苦手と得意の落差が大きかったり、音や匂いなどに敏感だったり、それも一つの個性に過ぎないんです。現代は、コミュニケーションができないと困る社会ですが、それが苦手な人にとっては辛い社会だと思います。しかし、得意なことも必ずあるはずなので、サポステとしては得意なことを生かせる場所や機会を作れたらいいなと思っています。自分の得意・苦手などの特性を本人に知ってもらったうえで、それに沿った仕事を提案しています。」(Aさん)
Ⅱ. Cさんのサポステ体験談
Cさん
- かしわサポステ最若手の35歳
- かしわサポステ利用歴2年以上
- かしわサポステに就職後、現在広報やデザインを担当
- イラストレーターとしても活躍中
「高校3年生の時に、教室にいるのがつらいと感じるようになり、保健室登校になりました。精神科に行ったら休学を勧められたのですが、結局高校は中退し、そのまま引きこもりになりました」
―大変な経験をされたのですね。サポステを利用されるようになったのはどういった経緯だったのですか。
「外に出られずにいる時、サポステについて親から勧められました。行きたいとは思わなかったのですが、外に出てみようという気持ちになったので、行ってみることにしました。しかし、いきなり就職、という気にはなれませんでしたし、人が怖いという気持ちもあったので、2年間もの間、面談だけをやってみて、就労トレーニングには一切参加しませんでした」
―2年間面談だけという利用の仕方もあるということに驚きました。面談ではどのようなことを話したのですか。
「2年間の面談では、相談に行って、その時の気持ちを聞いてもらうということをしていました。」
―面談でスタッフの皆さんから言われた言葉で、印象に残っているものはありますか。
「Aさんから言われた言葉で印象に残っているものが、『自分の感じを大切にして』という言葉です。私は元々思考の癖が強い方で、こうでなくてはいけない、という気持ちがありました。そんな時に言われたのがこの言葉でした。意味としては、何か決めなければならない時に、こうであるべきだとか、常識はこうだ、とか頭で考えるのではなく、自分はどうしたいのかを自分自身の心に問いかけてみることが大事だということです。本当はどうしたいのか、それを自分に問いかけてみた時にどんな『感じ』がしたかを受け止め、その『感じ』を一番大切にするべきだということです」
「他にも印象に残っている言葉で、『ミスした時は、それを引きずらずに、次に集中して』という言葉も印象に残っています。具体的に言うと、過去の自分ではなく、今ここにいる自分を何よりも大切にするべきだということです。」
―2年間の面談で沢山スタッフの方と話してきたのですね。就労関係の方にはどういったきっかけがあって進んだのですか。
「このような2年間の面談の中で職員の方と相談をして、高卒認定の資格を取ることができました。そして、自己理解も深まったのですが、その頃、働かなくてはという世の中への漠然とした恐怖を持つようになったことから、作業トレーニングに参加するようになりました」
―作業トレーニングはどうでしたか。
「とても楽しかったです。そして、人が怖いと感じていた私が、作業トレーニングの一環で挨拶をできるようになったんです。その時初めて、人の中に自分がいるんだ、という感覚になりました。その後、職員の方に勧めてもらい、カルチャーセンターの受付のアルバイトを週一回することになりましたが、人生初のアルバイトでしたので、大海原に裸で飛び込むような気持だったことを今でも覚えています」
―現在、かしわサポステで働いていらっしゃいますが、それはどのようなきっかけだったのでしょうか。
「作業トレーニングやアルバイトをする中で、私自身が当事者であったことから、そういった方の支援をする仕事に就きたいと考えるようになりました。そこで、カウンセラーの資格をとってかしわサポステで働くことになって、現在に至っています」
Cさんは、イラストを描くことが得意だそうで、かしわサポステでデザイン担当をされているほか、プロのイラストレーターとしても活躍されています。Aさんが仰っていた「サポステとしては得意なことを生かせる場所や機会を作れたらいいなと思っています」という言葉を体現するかのように、面談でご自分の特性を理解し、現在イラストを描くことという得意なことを生かした仕事に就いています。
Cさんのように、面談だけを受けに来る利用者はかなり多いそうです。初めて相談に来るときには緊張していて、泣いてしまう相談者の方もいるようですが、相談後には、ありたい姿についてイメージできるようになったと答えてくれる方が多いそうです。また、就職まではいかずとも、かしわサポステで外部の人と話す機会を通じて、自己開示的になり、前向きにもなる方が多いそうです。悩みを抱えているみなさんも、安心してかしわサポステに来ることができます。
かしわサポステ職員の方からのメッセージ
悩みを抱えているみなさんは、他人からの言葉に傷ついたり、自分自身を責めたり否定したりすることもあるのではないでしょうか。
そんな時は、
「それぞれの個性はその人にとっての価値だ」
この言葉を思い出していただきたいです。
他人からの言葉に傷つきやすいのは、あなたが繊細で優しい心を持っているから。
学校に行くことに辛さを感じるのは、あなたには学校が合わないだけだから。
会話が苦手だと感じるのは、あなたが人と話すときに沢山考えている、思慮深い人だから。
あなたにとっては悩みの種となっていることも、あなたの大事な個性であり、あなたにとっての価値です。
かしわサポステは、あなたが自分を肯定できるように、精いっぱいサポートをします。
あなたが得意なこと、好きなことを生かして活躍できる場所がきっとあるはずです。
かしわ地域若者サポートステーション
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受付時間 | 月曜日~土曜日 午前9時30分~午後5時 |
電話番号 | 04-7100-1940 |
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